朝日放送

「水の都」と呼ばれた大阪においても、川と人々の生活とが切り離されて久しい。このプロジェクトは水と人々の生活がより親密となり、豊かな自然環境を都心でも楽しめる街づくりのさきがけとなる事を目指し、地上レベルに街区の賑わいの中心となる「リバーデッキ」、中層部に「スカイテラス」を設けて川に開いた空間を設けた。

内部に「デジタル時代の創造工場」をコンセプトに4つのテレビスタジオと5つのラジオスタジオ及びABCホールを迅速で効率的に使うため附属諸室を含めて積層している。放送局は巨大なスタジオ空間を内包するためサイコロのようなプロポーションとなりがちであるが、上記のスタジオ群を「大階段」「風穴」などを用いて適度な「抜け」をバランスよく持ち込む事で印象的で記憶に残る形態を創り上げた。