![]() 日進市西部福祉会館 |
![]() (仮称)下松市市民交流拠点施設/工事中 |
建築設計の実務を始めて30年以上になります。主体的に設計にかかわったプロジェクトの手書きスケッチが3000枚くらい溜まっており、それを見返してみると当時の情況が活き活きと蘇ってきます。
竣工写真と比べて「現在進行形」の手書きスケッチは設計者本人だけでなくその当時建築に携わった人々(設計チーム、施主、利用者等々)の思いも語ってくれていて、建築を創る際の広い意味でのコミュニケーション・ツールとしての役割が期待できます。
手元にあるスケッチを分類してみると、大きく3つに分類されます。一つは、プロジェクト初期段階のコンセプトを決める時期のものであり、コンペやプロポーザル等の未完成案件を含めるとこれが種類は一番多いです。2つ目は固まったコンセプトに基づくプランニングのためのものであり、実施設計図面のためのいわゆる「スケッチ」です。3つ目は、実施設計段階や工事監理段階でディテールや納まりを決めるもので、施工図への追記や走り書きのものを含めると紙の枚数、ボリュームはかなりのものとなります。
CADやBIMが主流となる建築設計界の中で手書きスケッチの効用と意味が再認識して頂けると幸いです。