学科長ごあいさつ

 「建築」はみなさんが日常、あたりまえのように接しておられるたいへん身近な存在です。それは、衣食住という人間の活動をささえる三要素のひとつ「住」を取り巻く生活空間の創造にかかわる重要な領域であるため、「建築」はとくに堅固、かつ快適であることが必要とされ、それによって生産的、創造的な人間活動が展開されていくことになります。

 「建築」は住まい以外にも様々な種類があることはみなさんも理解されていますが、本学科では住まいを含めた「建築」単体だけではなく、「建築」群、そして、集落、まちなみ、都市がこれからどうあるべきかを学んでいきます。

 その専門領域は本学科では大きく3つに分かれています。一つ目はそうした「建築」が歴史的にどうあったかの研究とともに、これからの「建築」のなかでくりひろげられるさまざまな<活動、行為>のより良好で快適な展開のための探求を「建築計画、建築設計」の領域で学びます。次に、地震大国日本における「建築」の耐震構造はもちろん、建物の<活動、行為>の内容などによって求められる制振、免震構造、そして近年再認識されてきた木の国、日本での木質系の構造を実験や解析などで構造計画、構造設計、工法を探求する「構造」領域があります。三つ目は、「建築」における<活動、行為>を快適にサポートする室内環境の計画・設計に加えて、時代の要請による持続的な地球環境、サスティナブル・デザインについての研究を含む「環境・設備」領域があります。

 みなさんは入学後、1年次から基盤教育科目の履修とともに徐々に建築の専門科目と設計演習を履修し、学年を経るごとに専門領域を深く学んでいきます。3年生の秋学期からは将来の自分の進む道に沿って、3領域から所属するゼミ、研究室を選択して、4年次での特別研究にたいしてあらかじめ準備をしていきます。こうして専門領域で様々な知識や対処法をしっかり身に着け、大学院でのさらなる研究や社会において、その学びを実践に活かしていけるように私たち本学科の教員は全力で皆様をサポートいたします。

それではキャンパスライフを充実したものにしてください。

2022年度建築学科長 増田 俊哉

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