学科長ごあいさつ

皆さんは建築という言葉からどのような建物を思い浮かべるでしょうか?自分の住んでいる家,毎日通っている学校,よく買い物に行くお店,街中のオフィスビルや、図書館,病院,劇場,美術館・博物館,駅ビルなどの公共建築物、さらには神社やお寺,お城などの古い建物や国内外のランドマークとなる有名建築物など、人により様々でしょう。このように建築は私たちにとって身近な存在であり、私たちの生活と密接に結びついた、人間社会の営みに欠かせない重要な役割を果たしています。

建築物にはその種類・用途に応じて様々な機能・性能・品質が要求されます。必要な機能を満たし、使い勝手がよく、目に優しい(あるいは美しい?)こと。通常の使用時や地震・台風・豪雨などの災害に対して充分に強く、安全・安心であること。建物内部に快適な空間を造り出し、維持・保全していけること。これら3つの要素をバランスよく備えた建物がよい建築と言えるのではないでしょうか?

よい建築を造る(あるいは創る)ための学問が建築学です。日本では工学に分類されることが多いですが、美の探求など芸術的・哲学的要素もあります。建築学は大きく上で挙げた3つの分野から成り立っています。すなわち建物の使いやすさ・かたちを設計する計画分野,安全・安心を確かなものとする構造分野,快適性・環境へのやさしさを追求する環境・設備分野です。

岡山理科大学の建築学科では、建築学の各分野について、設計製図や構造力学・環境工学などの基礎から、より専門的・実務的な内容に至るまで、演習・実習を含むカリキュラムにしたがって着実に学んでいくことができます。3年生の後半からは建築全般について学ぶ建築学コースと住宅に特化した住デザインコースに分かれ、教員の研究室に配属されて、4年生の卒業研究・卒業設計に取り組むことになります。

各教員の専門分野についてはこのホームページの研究室紹介をチェックしてみてください。計画,構造,環境・設備の各分野を幅広くカバーし、個々のテーマについては奥深く掘り下げており、国公立大学や有名私立大学に劣らぬ陣容を誇っています。また、製図室,構造実験棟,環境実験室など、学習・研究施設も充実しており、建築を学ぶのに最適な環境を提供しています。一級建築士などの受験資格を取得することができ、卒業生は建設業を中心とした様々な職場で活躍しています。大学院へ進んで専門を更に深めることもできます。

建築に関心のある方、あるいはこのページを見て興味を持った方、私たちと一緒に建築を究めてみませんか?

2024年 建築学科長 堀田 洋之

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