2026/01/21
平山先生と泉名ゆかり先生(日本女子大学建築デザイン学部)及び院生2名中原雪路、岡本万宙(理工学研究科2年次生)計4名で2025年9月14日(日)~22日(月)にフィンンランド調査を行いました。以下にその概要を報告します。
目的は院生2名の修論テーマである「図書館における書架と建築空間の一体化」及び「小規模庁舎の複合化」です。フィンランド国内にはアルヴァ・アアルト設計の図書館が5館、庁舎が3館あり、それらを中心にユバスキュラ、セイナヨキ、ロヴァニエミ、ポリ及びヘルシンキ各都市のアアルト建築を列車で巡りました。
アアルト建築の本質は、北欧の光環境に配慮し、限られた光を愛しむように建築空間に最大限活かすことであり。床から壁、窓、更に天窓まで上に行くほど明るい空間となり、最後は空に繋がります。「赤の時代」を象徴するセイナッツアロ役場(1952年)の議場は最小限の光で最適空間を創り上げ、「白の時代」の始まりを告げるセイナヨキ教会(1960年)は、空間全体を光で満たしながら開口部形状により光と影のコントラストが見事に表現されていました。
なお、アアルト建築は古いものでは90年、新しいものでも50年経ちますが、メンテナンスが完璧でした。例えば、真鍮製の取っ手、青銅製のサッシ等の日本国内では技術が途絶えている部材も含めて現役で使われ続けてました。聞けば、アアルト財団内に設計者が数名常駐し、照明や家具も含めて竣工時の面影をできるだけ再現しているとのことでした。
併せて、どの都市を訪問しても、見学コースを必ず設け、議場等の特殊な機能も含めて常に公開しておりあり、フィンランド国民がアアルト建築を愛し、世界中の人々に見せたいとの思いが伝わってきました。
最後に、自邸のアアルトの製図机は窓外の美しい景色とともに残されており、数多くの魅力的な建築を創り続けてきた迫力と優しさを感じさせるものでした。








